性と朝陽

近頃は忙しいと朝方に帰る事もある。まぶしいなあと思いながら地下鉄の階段をのぼりきって、いつもは立ち寄らないコンビニに入ってみた。
なんとなくワンクッションおいてから家に帰りたい気分だったのだ。
快楽天を探すも売っていなかったので、文庫本コーナーを見ていると「お仕事はセックス」という本を見つけた。
最初の数ページを見て、コーヒー牛乳と一緒に購入した。


私は寝付きがあまり良くなく、映画をつけっぱなしにしながらか、本を一冊読んでから、もしくはひとと一緒でないとさっぱり寝付けないのだ。
何もせずに布団に入ると不安になり、眼を閉じていられなくなる。
眠ってしまってからは良いのだが、酔っているときかよほど疲れているときでもないとそのまま寝入ることはあまりない。その両者でも、ああ、本読みたいなと思いながら眠りについている。



最近本を全く買っておらず、既に持っているものばかり読み回していて少し飽きていたので丁度良かった。
帰宅するとずしっと疲労が身体全体にのしかかり、一旦はソファに身を沈める。
5分程してからお湯を沸かしほうじ茶をいれて、ソファに寝転びながら本を読む。とても面白かった。
偶然帰る前に風俗、キャバクラ求人誌を暇つぶしに持ち帰って電車の中で読んでいたので読み終わるのが早かった。
何も手元に読むものがないときはこの手のフリーペーパーをさっともらい読んでみたりする。
安い飲み屋や美容室の広告なんかがでていて結構役に立つ。



帰宅する途中にいつもショートカットで駐車場を通るのだが、そこにチョコレートがひとかけ落ちていた。
更に数メートル先には、駐車スペースのど真ん中に、大きな土鍋と思しき物が紙袋にがさっと入っているのと木でできた脚立のようなものが置いてあった。事実は小説より奇なりとはいうものの、何がどうなったのかしらと少しだけ思案を巡らせた。このところ割に、小説や何かのネタになりそうなことはメモしたりしているのだけれど、気を抜いてるときに限って面白いことや変なことは起こる気がする。



今日は「お前は尽くして尽くして尽くしまくってくれるドM男と結婚したら幸せになれる」と神託を頂いた。はあ、そうですかと生返事をしたのだけれど、案外そうかもしれない。自分のことは、自分では存外わからないものだ。3月に占いをしてもらったときに、貴方は自分のことがさっぱりわからないひとだから一生自分がなにであるかを探求し続けるひとですよと言われた。一生じぶんさがし。それも悪くないかもしれない。私は、変わりゆく私自身にさっぱりついていけていないのだ。何が好きで、何が嫌いで、何がしたいのか、刻々と変わっていく自分に、少しうんざりしつつも、やっぱりそんな自分が好きなので、つい甘やかしてしまう。より変な方向へ、面白い物事へ、突っ込んでいこうとする自分を止めもしない。けれどどこかでバランスをとろうと思っている。来年からバランスとるために大学行けたらいいなー。そうしたら、もっともっとおかしなことをやりたい放題だ。